女性の方にあるあるの話になりますが、着ていた着物に口紅やグロスが付いてしまうなんてことありませんか?
自分の物だったらまだしょうがないかなとなりますが、他人のものが付くと、気持ち的にも嫌ですし、色もですが、ちょっとベタッとして、早く落としたい衝動に駆られますよね。
そんな困った時のために、口紅やグロスの落とし方をまとめていきたいと思いますので、是非参考にしてみてください。
汚れの種類:口紅とグロス編
汚れの種類は、大きく分けて3種類ございます。
- 油性
- 水性
- 水性&油性
それ以外にも、実は落とせない汚れとして、インク・泥はねなどもありますが、今回の口紅やグロスはこの中でいうと油性の汚れになります。ファンデーションと一緒ですね。
今は落ちにくい口紅とかもありますので、そういうものを使うと、着物への負担も少なくなります。
油性の汚れといったら他に何を思い浮かべますか?油性の汚れは結構簡単ですね。食べ物の油だったり、襟などに付きやすい皮脂だったり。
では、水性の汚れは一体何でしょうか?これは食事の時にこぼしてしまったお茶や紅茶ですね。
それでは最後に、油性&水性の汚れって何でしょうか?これはチョコレートやマヨネーズで、油性&水性の汚れが一番落としにくいので、大変です。
では、今回は口紅ということで、油性の汚れの落とし方をご紹介してまいります。しかし、この対応ができるのは、洗濯が自宅で可能な着物のみです。
その見分け方を先にご紹介いたしますので、一度ご自身の着物を御覧くださいませ。
家での洗濯できる着物の見分け方
まずは洗濯タグを見てみましょう。そこに家で選択可能のマークがついていれば、洗濯OKです。
桶マークがついているものは基本水洗い大丈夫です。
- 裏地がないもので、透けない素材で作られた単衣
- 木綿やウールの天然素材、ポリエステルなどの化学繊維で作られた着物
も自宅で洗濯できるものもありますが、基本自己責任になりますので、注意しておきましょう。
応急処置やNGの処置は?
応急処置としてできることは、正直ありません。と言うか、後に書き出しますが、道具がないうちは触らないほうが良いです。
なぜなら、油汚れなので水で濡らすだけでも、後にキレイに落ちなくなってしまうからです。どっぷり付いてしまっているのなら、上からティッシュでそっと押さえるくらいにしておきましょう。
もちろん、こすりつけたり、おしぼりで拭くのも避けてください。
口紅の落とし方
油性のシミといったら、口紅の他に食事の脂やファンデーションなどですね。また、長年ついたシミでテカテカした皮脂も。
では、その汚れに関して落とし方を見ていきましょう。まず、使うものを紹介いたします。
- 布(ハギレ)
- ガーゼ(綿)
- アルコール
アルコールかベンジンをガーゼに含ませ、たたいて汚れを溶かしましょう。アルコールはベンジンでも可です。
シミの上からアルコールを含んだガーゼをトントンと優しく叩いて、汚れを溶かした後、洗濯をします。濡らしたところが薄いシミになって広がったり、色が落ちる可能性がありますので、注意してください。
洗濯せずに、クリーニングに持っていくのもいいです。
家での洗濯の仕方
それでは、家での洗濯の仕方をまとめていきます。洗えることを確認した上での、自己責任になりますので、不安な方はクリーニングに任せたほうが良いです。着物で人気の高いクリーニング業者の料金を後ほど比較してまいります。
着物を「そでたたみ」する
この「そでたたみ」はご存知でしょうか。浴衣や着物はこのたたみ方でしまいますので、必ず覚えるようにしておきましょう。
こちらのサイトがわかりやすくて写真もついていたので、おすすめです。
着物を洗濯ネットに入れて洗濯機に入れる
注意点でも書きましたように、着物をそでたたみした時に、ぴったり入るサイズを用意してください。大きすぎたり、小さすぎるとせっかくたたんだのが、意味をなしません。
洗濯ネットは100均でもよく見かけますが、ちょうどいいサイズがない場合は、ホームセンターも除いてみてください。
洗剤を選ぶ
ウールの着物はちょっと気を使わないといけません。ウールが洗える洗剤をチョイスしましょう。ドラックストアでも売っている所あると思います。おしゃれ着専用の洗剤で、他のおしゃれ着や繊細なものにも使えるので便利です。
また、注意点として洗浄力の高い洗剤は色落ち・色移りが多いので使わないようにしましょう。アルカリ性のものが強力な洗剤のことが多いようです。
洗濯機のコースを選ぶ
洗濯機はドライにしてソフトに洗います。普通コースなど強い力で洗濯するとネットに入れていたとしても型崩れの原因になるため避けましょう。
また、脱水はかけすぎないようにしてください。
和服用のハンガーにかけて干す
これは、洗濯しなくても、着た後にちゃんとハンガーにかけている方が多いと思いますので、いうこともありません。ただ、直射日光のもとで干すと変色の原因になるので、陰干ししてください。
これで着物を洗えたことと思います。再三言いますが、自己責任になりますので、大切なものの場合は口紅がついた時点で、クリーニング業者に持っていくことをおすすめいたします。
まとめ
口紅がついただけで……と思うかもしれませんが、れっきとした油汚れなので、下手に扱ってしまうと、そこだけテカるようになってしまったり、色が落ちなかったりと、後々大変になります。
始めのうちから慌てずに対処していきましょう。